日本のDXの取り組み状況
従業員100人以下企業のDX取り組み状況を見ると、取り組んでいない38.1%、わからない11.6%であり合わせると49.7%で約半数の企業が取り組んでいません。これから取り組まれる会社へ強く推奨するのが『Excelを活用によるDX』です。
出典:IPA 独立行政法人情報処理推進機構『DX動向2024』(以下同様)
DXに取り組まない理由
従業員100人以下企業のDXに取り組まない理由は、知識・情報・スキル・人材・予算の不足と回答。もっともな理由でよく理解できます。「メリットがわからない」との回答に関しては、恐らく20~30人以下の従業員の企業でアナログでもそこそこ運営できているのではと想像できます。
DXの成功率は54%
従業員100人以下企業のDXの成果状況を見ると、取り組んでも成果が出ていない16.7%、わからない29.3%、合わせて46%がDXの成果が出ているとはいえないことが見てとれます。
DX取り組みの課題
DXを推進できる人材の不足や日々の業務が忙しく、取り組みを行う余裕がないとの回答が上位を占めています。次に予算が取られていない、どのツールを利用したら良いのかわからない、適切な連携先・パートナー企業が見つからないと続きます。
出典:パーソルホールディングス株式会社『DX推進に関する最新動向調査レポート』
中小企業の人事部門DXの進め方
Excelを活用したDXで成功を
大企業では、人事系ERPシステムやクラウドシステムを導入していますが、中小企業のほとんどはExcelを使い人事のデータ管理を行っているのが現状ではないでしょうか。『採用応募者管理台帳』『社員番号簿』『人事台帳』『給与台帳』『昇給/賞与試算表』『辞令発行台帳』等々過去からExcelの膨大なデータが蓄積されていると思います。
実際、従業員100名規模の会社の人事部長として着任したときの経験ですが、スタンドアローンの給与計算ソフトこそ導入していたものの、他はすべてExcelでデータ管理をしていました。部下2名がせっせとExcelに手入力していたのです。採用や年2回の人事評価、昇給賞与シミュレーション等の業務繁忙期には毎日終電で帰り、人事課長は土日も予備日として業務にあたることがざらにありました。見かねた私は早速これらのデータをExcelのマクロ(VBA)を駆使して、繰り返し作業を自動化に着手しました。これにより、手動で行っていた作業が瞬時に完了するため、大幅に時間を節約できたのです。また、あちらこちに分散したExcel表をマクロを組むことにより自動的に収集し、生産性を向上させることができました。
これらの生産性向上により、今までなかなか手が回っていなかった人事評価制度の見直しや新たに社員満足度調査、自己申告制度等各種の人事制度を設計・導入する余裕が生まれ、社員との面談、管理者研修など人事のコア業務にも時間を割くことができるようになったのです。
さらには、Excelマクロを組むことにより、デジタル化された人事データをボタン一発で人事部門のKPIに対する予実表を作成することができ、人的資本経営に大きくシフトすることができたのです。これらの施策により、離職率も半減し採用ブランディングにも大きな効果をもたらしたのです。
今後は、ExcelはAI(Microsoft365 OfficeのCopilot)を搭載し、Microsoft Officeのほぼすべての機能をAIプロンプト(何をして欲しいのかを明確に伝える指示文)を入力するだけで使えるようになります。また、AIがマクロを自動生成してくれます。*注
*注:最終的にはマクロのプログラミング知識はある程度必要となります。
お問い合わせ
弊社には、DXに取り組みたいけどどこから手をつけたらいいかわからない、スキルのある人事スタッフがいない、忙しくてDXまで手が回らない、予算が回せない等今抱えていらっしゃる課題をしっかりと伺い、痒い所に手が届くリーズナブルな解決のご提案と対応をさせていただきます。どうぞお気軽にお問い合わせください。