採用面接で、「経験豊富だからこの人だったら大丈夫だろう」と面接官が全会一致で「いい人が採用できた!」社員が、実際に入社したらまったく振るわず、ミスマッチだったなんてことが皆さんの会社でも経験ありませんか? はい、これまでの数社の人事責任者の経験の中で、それぞれ若干名ではありますが経験しています。
入社二週間以内で、且つ、客観的に合理的な理由があり、解雇が社会通念上相当であれば、解雇予告手当なしで解雇できますが、それを超えると格段に解雇は難しくなります。
このような期待外れなロー・パフォーマンス社員にお引き取りいただく合法的な唯一の方法は、結論から言いますと「退職勧奨」です。勿論、面接時の履歴書や職務経歴書で採用の意思決定に関して重要な事項に虚偽があり、それを立証できる場合には、履歴詐称を理由に解雇が可能ではありますが。
退職勧奨の場合には、まず、解雇に相当する理由である事実(メールや注意書面、職場関係者の証言など)をできる限り集め、もし、裁判沙汰になったとしても立証できるくらい周到に準備しておきます。
で、本人と人事面談を行い、一つひとつお互いに確認して行きます。本人に弁明の機会を与えること、これ極めて重要です。必ず一部あるいはすべてに対して反論してきますが、先に収集したエビデンスを基に根気よく話しあいを進めます。面談は一回では恐らく終わらないと思います。根気よく続けて、最後に金銭的解決の提案をします。例えば、基本給の2~3ヶ月分を支払いますや、明日から向こう2ヶ月間は出社に及ばず(その間に転職活動に専念して欲しい)などの提案です。
大抵の場合は、本人にも職務が思うようにまっとうできていないという負い目があるので、応じるケースが多いですね。なお、弁護士などの代理人を通じて交渉して来た場合には、こちら側も顧問弁護士を代理人として弁護士同士で話し合いをしてもらい解決することになります。
最近では、解雇の金銭解決制度が議論されていますが、賛否両論あり中々進まない現状だと思います。私は労使双方にとって良い制度だと思っています。それは、社員側にとってミスマッチな会社で実力を発揮できず悶々とした日々を過ごすことになりたった一度の人生それで良いのかということと、会社にとっては、言葉は悪ですが所謂、飼い殺しとなりムダだ人件費がかさむだけだからです。少し過激な文章になってしまいましたが、永年に亘り人事責任者としてやってきた率直な意見です。
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