今回は、DX取り組みステップの詳細と最終目的について共有したいと思います。
DXのステップ
- BPR(プロセスの全体最適化)
- デジタル化による業務効率化
- デジタルによる経営指標KPIの設定
- デジタルデータ活用によるKPI予実管理PDCA
1.BPR
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)により、業務フローの無駄な運用を洗い出し、業務フローを合理的な運用・自動運用化することで、全体の業務フローの抜本的な改善を図ります。具体的には、3ムといわれるムリ・ムダ・ムラの排除があります。属人化した長時間を要する作業の洗い出しや、先輩から引き継いだ毎月の資料作成業務ですが実際には誰も参照しない資料。また、オンプレミスである基幹システムのERPがレガシーシステムと化している等を洗い出すこと。そして、やらなくて良い作業は直ちに止める。効率の悪い内製作業をアウトソースする。基幹システムをクラウドシステムに刷新する等によりプロセスの全体最適を図ります。
2.デジタル化による業務効率化
これまで手作業で行っていた各種業務をIT化し、効率化と共にデジタルデータ化を図ります。業務ごとに最適なシステムを導入することになりますが、例えばExcelマクロで自動化された業務だが属人化してしまっている業務について、マクロの仕様書や運用マニュアルを作成するなどの取り組みも含まれます。また、給与計算業務をアウトソースし結果をExcelの電子帳票でもらう等も重要です。
3.デジタルによる経営指標KPIの設定
本業の売上高、利益率は勿論のこと、人的資本のKPI(人材育成/従業員エンゲージメント/流動性/ダイバーシティ/健康・安全/コンプライアンス・労働慣行等)やESGのKPI(環境、社会、ガバナンス)等自社の状況と課題をきちんと把握したうえであるべき姿とのギャップを埋めるために為すべき施策を十分検討し数値化した目標を設定することが重要です。
4.デジタルデータ活用によるKPI予実管理PDCA
設定したKPIの目標達成に向けて、有効な施策を実施し達成度合いを定期的にデジタル数値化して評価します。そして、取り組み結果を定期に、例えば四半期ごとにホームページに公開しましょう。社内的にも取り組みが可視化され、さらに公開することによりPDCAへの取り組みの真剣さが増し達成感も社内共有できますので、ますます取り組みが強化されるでしょう。上手く進捗していないKPI目標に関しては、本質的な課題まで掘り下げ一つひとつ解決策を実行していくことになります。
DXの最終目的は企業価値を高めること
DX推進の結果、成果物として生産性向上はもとより、働き方改革による社員のエンゲージメント向上、結果として企業ブランドの形成に繋がり、優秀人材の流出防止や新規採用の優位性と企業運営の好循環を生み出します。社員がワークライフバランスを保ち自己実現に向けてやり甲斐をもって働き、持続的に利益を生み出す企業風土が醸成され、最終的には企業価値の向上に繋がっていくのです。
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